設定してもいつも上手くいかない?
従業員が思うようにやってくれない
こんな疑問にお答えします。
✔本記事の内容
・KPIマネジメントとは?
・ダメなKPIとは?
・具体的な導入プロセスとは?
目次
KPIマネジメントとは?
KPIマネジメントとは、KGIを達成するために一番重要なカギを握る現場でのプロセス管理をしっかりするということです。
KPIとは 「Key Performance Indicator」の略です。
KPIとは事業成功のカギを、数値目標で表したものになります。
用語
KGI「Kye Goal Indicator」・・・最終的な目標数値
企業であれば利益が5,000万円
赤字の会社であれば、最低借入返済が可能になる利益金額など
CSF「Critical Success Factor」・・・最重要プロセス
現場がコントロールできるプロセスであることが大前提です。
KPI「Key Performance Indicator」・・・最重要プロセスの目標数値
Coal → KGI
↑ ↑
CSF → KPI
管理に必要なCFSを数値化したKPIを現場からリアルタイムで報告が上がってくることが特に重要になります
「KGIを達成するために今何をしたらよいのか」をKPIをリアルタイムで把握し、日々考えて行動することで目標を達成しましょう。
ダメなKPIとは?
ダメなKPIを知ることでよいKPIを知ることができます。
具体的にだめなKPIは間違った手順を踏んで作成したKPIになります。
たくさんの目標数値を設定しているケース
これは一番ダメです。単純に数値マネジメントになります。
・本当に重要なものが分からなくなる
・運用自体が大変になる。
・社員が取捨選択して適切な効果が把握できない
などの問題点が生じる恐れがあります。
現場でコントロールできないものを指標にしているケース
・GDP
・為替相場
・景気動向指数
など自社でコントロールできない指標をベースに考えている場合は、KPIの変更ではなく、KGIの変更が必要になります。
いけてるKPIの具体的な導入プロセスとは?
KPIの導入プロセスは次の10項目になります。
10ステップ
① KGIの確認:営業利益5,000万円
② ギャップの確認:現状とゴールとのギャップ
③ プロセスの確認:モデル化
④ 絞り込み:CFS(最重要プロセス)の設定
⑤ 目標設定:KPIの目標設定は〇〇
⑥ 運用性の確認:整合性・安定性・単純性があるかどうか
⑦ 対策の事前検討:KPI悪化時の対策は? 有効性の事前検討
⑧ コンセンサス:関係者との合意
⑨ 運用
⑩ 継続的に改善
さらにKPIを設定するにあたって以下の確認が必要がです。
会社単位のKPI
・対象:A卸売業
・目的:営業利益目標達成(営業利益5,000万円)
・期間:下半期(10月~3月)
・最終決定者:社長
・承認者:営業部長
・事務局::営業A
・作業日付:2021/1/17
・作成者:営業B
この時に必ず最終決裁者、承認者、事務局を決めてください。
誰が最終的に決めるか、誰が議論途中の承認をするか、誰が事務局となって汗をかくのかを関係者間で明らかにしておきましょう。
明らかにすることで、無駄なお伺いを立てるということを排除します。
① KGIを確認する
今回対象としている「A卸売業」の目的である「営業利益5,000万円」を「下半期」までに達成する。
ここでいうKGIは「営業利益5,000万円」です。
最終目標数値が数で表せる必要があります。
そうですよね「もっと営業利益を上げること」を達成するなんて掲げた日には、全く定量化できていないので、「もっと」とは?という人によって基準が違うものが出来上がってしまいます。
② ギャップを確認する
現時点でこのまま下半期を経過するとどうなるか
1「前年度数値 ±特殊要因」を基に計算する方法
2「今季確定数値」+「見込度合いを加味した予想数値」を反映する方法
このいずれかの方法により出た数値と、目標数値の差額がギャップとなります。
仮に1で計算する方法で行くと、あと6か月でシュミレーション+不足分の営業利益2,000万円稼がないといけない!というギャップ出たとすると、そのギャップを埋める方法を考える必要があります。
③ プロセスを確認する
ギャップの2,000万円を埋めるにはどうすればよいだろう?
施策を洗いざらい出しましょう。
営業の担当者全員でポストイットに書き込んでやってみましょう。
基本的に全員を巻き込んで行い、当事者意識を持ってもらう必要があります。
全員でやる場合はブレーンストーミングのルールに従って行いましょう。
とにかく施策を洗いざらい出すことが重要なので、とにかく書きだします。
その時に否定的な意見を言うのはダメです。意見が出にくくなります。
意見を出し切った後に、じゃあ実際どれをやれば効果的なのかを考える時間を作ります。
④ 施策が出たらラベリングして絞り込みます
1インパクト
2時間
3手軽さ
4優先度
ここで重要なのは営業担当者がこのKPIを守って行うことができるのかに焦点を当てる必要があります。できないものであれば絵に書いた餅状態です。
KPIの設定は初めにお伝えした通り、各部署1つに絞ってください。
必ずそれをやりきってください。そうしなければあまり意味がありません。
業績改善、利益拡大のポイント
以下の3点を意識しながらお金を使っていますか?
1無駄金
2売上に関係しないコスト
3売上に関係するコスト
1無駄金
1.2についてはやめる方法や、経費削減することで安くなります。
例えば皆さんご存じの「アスクル」実は代理店によって割引率が違います! 知ってましたか?
中小企業の皆様は特にここのコスト意識をしっかりしてほしいと私は思っています。
節税対策で①にお金を使ってしまうと会社をつぶす可能性もあります。③にできるだけ使うようにしましょう。
私の提携している会社には経費削減見直し会社があります。主にETC代、ガソリン代、車リース代、社会保険代、通信費、不動産鑑定士コピー機など見直せるものは多岐にわたりますので、もしお知り合いに経費削減できる!という方がいないようでしたらお声がけいただければと思います。
2売り上げに直結しないコスト
社長の事業の粗利を考えてみてください。コスト削減で仮に100万円できたとします。
それは売上に換算するといくらでしょうか?
仮に粗利40%だとすると 100万円÷40%=250万円の売上になります。
直結しないコストは売上に換算すると・・・・といった考え方にシフトしていただければと思います。
3売上に関係するコスト
広告宣伝費、販促費、人材教育費、人件費、研究開発費など これは削ってはいけません。
将来の収益獲得のための投資になります。ここをケチると将来の収益が失われる可能性が高いです。
効果が表れていないものについての測定は当然必要ですので、広告宣伝であればどのくらいの問い合わせがあって効果があるのかを順次数字を追う必要がありますので、終えていない場合は広告におけるKPI設定が必要になるかと思います。
1~3をお伝えしましたが、あまりぎちぎちに考えすぎずこういった考え方もあるんだなということと、経費の見直し一つで売上換算すると大きな売上を得たのと同じ効果があるので、ぜひ顧問の税理士先生と見直しいただければと思います。
⑤目標設定
KPIの目標設定を決める。
全てはKGIにつながるためですが、現場サイドはKPIの目標をクリアにすることで結果的にKGIも達成できるという流れになります。
現場サイドのKPIの目標をどうするかが重要になってきます。
⑥運用性を確認する
ちゃんと運用できるかの確認が必要になります。
・整合性:KPIを達成した際にKGIを達成することができるのか?
・安定性:KPIの数値が安定的にリアルタイムに取得できるか?
・単純性:KPIの説明をした時に実際に運用する関係者が理解できるほど単純かどうか?
この3点が重要になります。どれか一つでも欠けてしまうと上手くいかなくなるので注意してください。
⑦対策を事前に検討しておく
KPI数値が悪化した場合はどういう対策を行うかを考えておく必要があります。
悪化するという場合は、運用がうまくいかない場合なので、もし行った場合上手くいかなくなる原因がどこにあるかも、ラベリングした時点で考えておく必要があります。
対策をしておいても上手くいかないこともありますので、絶えずPDCAを回して原因の把握と改善策を立てて行うことも必要になってきます。
⑧ コンセンサス
関係者全員に対して、KGIに対するKPIを〇〇にする!ということを説明する必要があります。
見直しや報告は3か月後などをみてそれからKPI数値が悪化していれば、こういう対策で行う予定ですと伝えておきます。
⑨⑩ 継続的に改善
上記のことを行っても、ビジネスは不確定要素がつきものですので、運用していて上手くいかないケースも多分にあるかと思います。
それでもPDCAサイクルを高回転させることで改善していくことでKGIの達成に向けたKPIが可能となります。
まとめ
KPIの重要性と導入プロセスについてご覧いただきありがとうございます。
いかがでしたでしょうか?KPIの設定は上手く行えそうでしょうか?
社長の会社に落とし込んで使用していただければと思います。
こういったKPIの設定等の導入支援も行っております。
不明点がありましたらお気軽にお問い合わせください。