SWOT分析はを皆さまご存じでしょうか?
SWOT分析はフレームワークの一つになります。
事業計画を作るうえで、かなり重要度の高い分析方法の一つになります。
事業再構築補助金の事業計画作成にあたっても必要になってくる分析手法です。
目次
SWOT分析
SWOT分析とは?なんでしょうか?
SWOT分析のSWOTとは各要素の頭文字をとっています。
SWOT分析
S=(Strength 強み)自社の内部要因である強み
W=(Weakness 弱み)自社の内部要因である弱み
O=(Oportunities 機会)外部環境で今後可能性やチャンスを示す
T=(Threat 脅威)外部環境で今後リスクや厳しい状況示す
SWOT分析が優れている理由としては以下のようなものがあります。
- 自社独自の戦略、今後生き残るためのビジョンが見える
- 積極的に人・モノ・カネに配分する戦略、止める・減らす戦略が見えてくる
- 多岐にわたった経営戦略の取り組みの優先順位が分かる
分析を深める方法
そもそもの分析をする目的を考える必要があります。
「新規事業を行うにあたって、市場動向や自社の強みを整理したい」
「自社の弱みを分析して、改善するためにはどういったことが必要なのか」
目的を明確にしないと何事も上手くいきません。
SWOT分析の前に分析自体を深める手法として以下の3つの方法が考えられます。
1WHY思考
23C分析
3アナロジー思考
WHY思考とは?
WHY思考は、なぜなぜ分析ですね。
トヨタのカンバン方式でも知られている、なぜを3回以上繰り返すことで本質に行きつきます。
強みを自社で分析する際に、
「〇〇が強みだ」と考えられた際に、「なぜ強みだと考えたのか?」を考える必要があります。
理由についてより深く「なぜ?」を繰り返してみてください。
細谷 功氏の「メタ思考トレーニング」でも同様の記述がありますので、ぜひご確認していただければと思います。
3C分析
Customer(顧客)、Competitor(他社)、Company(自社)の3つの視点で分析する手法です。
外部環境を分析する手法になります。
3つの視点から物事を見たときにどうなるかという点に注意してください。
SWOT分析と合わせる場合
強みであれば、
自社目線での強みは?
→どういった点がお客様から喜ばれるのか?
お客目線での強みは?
→なぜあなたの商品が他社ではなく選ばれるのか?
市場から(ライバル)から見た場合の強みは?
同じように弱みも同様に分析をすることが可能です。
各要素の具体的な分析
分析の順番は必ずO(機会)から分析しましょう。
ポジショニングが非常に大事になってきます。機会を洗い出しそれに掛け算できる自社のS(強み)を確認します。
では具体的に各要素を確認しましょう
Oportunities 機会
機会分析は、今後プラスに働く業界の一般的な方向性や市場の変化にとどまらず、ニッチ市場やニッチカテゴリーを発見するために行う。
- 同業者や異業種を参考にして、高付加価値のニーズに対応した高価格商品を実現するには、どんな具体的な商材・サービスを開発すればよいか
- SNSなどを利用して販売拡大を図れるか?
- 顧客の不便だと思っていることは何か?
- フリー商品にできるものはないか?(フロント商品の開発)
- 顧客との共同開発は可能か?
- アフターサービスや顧客管理・メンテナンスを付加する、追加すれば既存顧客の売り上げ増が見込まれるか?
この場合は顧客の声を聴く場合は、アンケートという手法で行ってもよいですね。
Strength 強み
次に強みですね。強みは良い点ではありません。
これは自社の強みは同業他社やライバルと比較してどのような優位性があるのか?
顧客ニーズに合った、機会にかけ合わせられる強みである必要があります。
- 商品やサービスのこだわり
- 強みにつながる証明(権威性)
- アフターサービス
- 迅速な体制やクイックレスポンス
- 他社にできなくて、自社ができるお客様にかならず約束できること
- 技術的優位性
Weakness 弱み
弱みとは悪い点、改善点ではないのでご注意ください。
できない理由や、やらない理由ではありません。また弱みを深く追求しすぎると、できない理由を正当化する恐れがあります。
弱みとは、自社が他社と比べて明らかに欠けているものは何かを把握するものです。
- 顧客のニーズに対応していないことは何か?
- 顧客開拓、企画力での弱みは何か?
- サービス力での弱みは何か?
- クレームで多い項目は何か?
冷静に分析を行いましょう。
Threat 脅威
ここにはあまり時間をかける必要はありません。
市場・競合・供給先・流通・政治関係・海外や経済などの点から分析して、脅威となるものが何かを明確にしましょう。
まとめ
一旦すべての要素を洗い出したら、これをさらにクロスさせます。
クロスSWOT分析を行うことにより、掛け算で判断することが可能になります。
クロスSWOT分析
ポイント
クロスSWOT分析は以下の4つに分類されます。
S×O(強みと機会) もっとも注力すべき領域
W×T(弱みと脅威) 最も警戒すべき領域
W×O(弱みと機会) 環境がこちらを向いているにもかかわらず自社の強みがない領域
S×T(強みと脅威) 自社の強みが脅威にさらされている領域
良く見落としがちなのがW×OとS×Tになります。
W×Oについては、S×Oへシフトする方法を考える。
つまり自社にない強みを借りてくる方法により解決できると考えられます。
①強みがある会社をM&Aで購入する。
②強みがある会社と提携する。
S×Tについては、
①他社が引くまで我慢して戦う(先駆者でない限り中小企業はお勧めしません)
②提携やM&Aでさらに強さを磨き、脅威を打ち負かす
③撤退する。具体的にはM&Aで他社へ売却する。利益が十分出る際に売却する場合は多額の収入が見込まれる。
アナロジー思考(番外変)
アイデアを出したい!という方がいればぜひ、アナロジー思考を活用してみてください。
アナロジーは類推、つまり「類似のものから推論する」ことです。
SWOT分析とは少しずれますが、新規事業を行う際に他社事例を参考にする場合などはこの思考法が良いかと思います。
パクリとは違います。
パクリ | アナロジー | |
可視化度 | 目に見える | 目に見えない |
表層度 | 表層的 | 根本的(本質的) |
関係性 | 単品の類似 | 関係・構造の類似 |
発見難易度 | 簡単に気づく | 一見わからない |
具体性 | 具体的 | 抽象的 |
アナロジーは抽象化+具体化になります。
一つの事象に対して、抽象化して転用する。
具体的な方法として、他社の業界から自社の業界に転用する場合は、そのままでは使えないので抽象化して、自社の業界に具体化して落とし込む方法になります。
経営は科学です。
パターンが決まっています。人は仕組みで動きます。
美容室の仕組化は、りらくるの創業者のyoutube「事業拡大するなら100%を目指すな」がおすすめですので、ご覧ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今から色々計画づくりをしていく中で、SWOT分析を行うことで自社の状況が見えてきます。
戦える市場はどこなのか?どういったところを伸ばしたらよいのか?など様々な方法が浮かんでくるかと思います。
ぜひ自社分析を正しく行い、経営計画に反映していただければと思います。
新規の経営計画はこちらの記事を参考にしてください。
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